電気工事士試験用語解説
可とう管
金属製電線管とは異なり、管を自由に曲げることができる(可とう性がある)。分電盤から機器の付近まで金属管を使用して配管し、機器に接続する際に可とう管を使用する。材質により次の二種類がある。 合成樹脂製可とう電線管 単に「可とう管」とも呼ばれる。
電気工事士でなければできない作業
①電線相互を接続する作業(電気さくの電線を接続するものを除く)
②がいしに電線(電気さくの電線及びそれに接続する電線を除く。③、④、⑧においても
同じ)を取り付け、又はこれを取り外す作業
③電線を直接造営材その他の物件(がいしを除く)に取り付け、又はこれを取り外す作業
④電線管、線ぴ、ダクトその他にこれらに類する物に電線を収める作業
⑤配線器具を造営材その他の物件に取り付け、若しくはこれを取り外し、又はこれに電線
を接続する作業(露出型点滅器又は露出型コンセントを取り替える作業を除く)
⑥電線管を曲げ、若しくはねじ切りし、又は電線相互若しくは電線管とボックスその他の
付属品とを接続する作業
⑦金属製のボックスを造営材その他の物件に取り付け、又はこれを取り付ける作業
⑧電線、電線管、線ぴ、ダクトその他これに類する物が造営材を貫通する部分に金属製の
防護装置を取り付け、又はこれを取り外す作業
⑨金属製の電線管、線ぴ、ダクトその他にこれらに類する物又はこれらの付属品を、建造
物のメタルラス張り、ワイヤラス張り又は金属板貼りの部分に取り付け、又はこれを取
り外す作業
⑩配電盤をを造営材に取り付け、又はこれを取り外す作業
⑪接地線(電気さくを使用するためのものを除く)を一般電気工作物(電圧600V以下で
使用する電気機器を除く)に取り付け、若しくはこれを取り外し、接地線相互若しく
は接地線と接地極とを接続し、又は接地極を地面に埋設する作業
⑫電圧600Vを超えて使用する電気機器(電気さく用電源装置を除く)に電線を接続する
作業
電気工事士でなくてもできる軽微な工事
①電圧600V以下で使用する差込み接続器、ローゼット、ナイフスイッチ等の開閉器に
コード又はキャプタイヤケーブルを接続する作業
②電圧600V以下で使用する差込み接続器(配電器具を除く)又は電圧600V以下で使用
する蓄電池の端子に電線をねじ止めする工事
③電圧600V以下で使用する電力計若しくは電流制限器又はヒューズを取り付け、又は
取り外しする工事
④電鈴、インターホン、火災報知器等に使用する小型変圧器(二次側電圧が36V以下の
ものに限る)の二次側の配線工事
⑤電線を支持する柱、腕木等を設置したり変更する工事
⑥地中電線用の暗渠又は管を設置したり変更する工事
誘導形
交流の磁界中に導体を置くと電磁誘導作用によって導体に渦電流が流れる。誘導形はこの渦電流と磁界の相互作用によって駆動トルクを発生させて計測する計器で交流専用である。
整流形
可動コイル形計器と整流素子を組み合わせた計器。整流器形は可動コイル形計器と組み合わせているため、交流用計器としては最も感度が高く、消費電力が少ないという特徴がある。
可動鉄片形
コイルに発生した磁界中に軟鉄を置くと磁気誘導作用が生じる。可動鉄片形はこの作用を利用した交直両用交直両用の計器である。
可動コイル形
永久磁気などで発生した磁界中にコイルを配置して電流を流すとトルクが発生する。可動コイル形はこのトルクを利用した直流専用の計器である。
金属線ぴ
金属製の配線用レール。モール。幅が5cm以下で肉厚が0.5mm以上の物を「線ぴ」と呼び、それ以上のものを「ダクト」と区別されます。
ライティングダクト
ライトの配線用のダクト。天井や壁などに設置する。ライティングダクトレールなどもある。
正弦波交流電圧の最大値と実効値
交流電源(AC)には正弦波交流波形があります。時間とともにプラス、マイナスを行き来する波型の波形図ですね。
その波形の最も高いところが最大値になります。実効値は最大値を√2で割ったものになります。
家庭用の100V電源で例えると、100Vは実効値です。最大値は実効値に√2を掛けたものです。100×√2=141Vになります。
ブリッジ回路の平衡条件
上記のブリッジ回路が成り立つ時、c-d間の電圧は0となる
オームの法則

オームの法則

電線の抵抗

電線の抵抗
分かりや易くいうと電線の抵抗は電線の長さを断面積で割り、その電線の抵抗率をかけたものですね。
断面積(A)はπ(パイ)×半径の2乗なので直径(D)の半分を2乗したものです。(2つ目の式)
導体の抵抗率
銀<銅<アルミニウム<鉄
銅より銀の方が抵抗率が低いのです。ということは銅より銀の方が電気を流しやすいということですね。銀は高いので導体には殆ど使われることはないですね。
電圧降下
電圧降下とは電気回路に電気を流したときに回路中に存在する電気抵抗の両端に電位差が生じる現象です。
ひとつの閉じた電気回路中での電圧降下の総和はその回路における起電力に等しい。
電灯線や電池などの電源に存在する内部抵抗による電圧降下は実質的に利用できる電源電圧の低下を招き、電気機器の安定動作の妨げとなる。
ブリッジ回路
ブリッジ回路(bridge circuit)とは、ある導線からの電流が2つの並列回路に分かれたあと別の1つの導線で再結合し、閉回路を形成している電気回路である。当初は計測に使われていたが、電源回路でもある。最もよく知られているブリッジ回路は、電気抵抗の計測に使われるホイートストンブリッジである。
電源回路におけるブリッジ回路とは、ダイオードを組み合わせて電流を整流する回路である。交流の電流を直流の電流に変換したり、直流電源のプラス・マイナスをどちらに接続しても構わないようにするために使われる。
キルヒホッフの法則
キルヒホッフの第1法則(電流に関する法則)
電気回路の任意の分岐点について、そこに流れ込む電流の和は、そこから流れ出る電流の和に等しい。
キルヒホッフの第2法則(電圧に関する法則)
電気回路の任意の一回りの閉じた経路について、電位差の和は 0 である。
ジュールの法則
電流によって生み出される熱についての法則。または理想気体の圧力、体積、温度についてのエネルギー依存の法則である。
ジュールの第一法則は導体を流れる電流と、電流によって生み出される熱の関係を示した物理法則である。ジュール効果ともよばれる。ジュールの第二法則は熱力学の法則であり、理想気体の内部エネルギーはその圧力や体積には依存せず、温度にのみ依存するという法則である。
インピーダンス
電流の流れにくさを表す量で,電圧と電流との比。単位はオーム、単位記号はΩ。これの逆数はアドミタンスという。直流回路では電圧と電流との比は電気抵抗に等しいが交流回路ではインピーダンスの構成要素は電気抵抗だけではない。
リアクタンス
リアクタンスとは、交流回路のコイルやコンデンサにおける電圧と電流の比である。リアクタンスは電気抵抗と同じ物理的次元を持ち、単位としてはオームを持つが、リアクタンスはエネルギーを消費しない擬似的な抵抗である。
3路スイッチ
ふつう家庭のスイッチは、1つの照明について1つです。しかし、階段の上と下にスイッチがあって、上がるときに下のスイッチで電灯をつけ、上へあがったら上のスイッチで消すことができると、たいへん便利です。このようなスイッチを3路スイッチといいます。階段ばかりでなく、長い廊下の場合でも、両はしにスイッチをつけておくと、2か所で電灯を点滅できるので便利です。
力率
モーターを回転させた場合、電気が100%有効にはたらくとは限りません。モーターに入っていく電圧と電流をかけ合わせた電力と、実際にはたらいた電力の割合を示しています。何%の電力が実際に有効に使われるか、その比率を力率といいます。
電気工事士法
一般家庭で、電気工事の不良が原因で感電や火災、その他の災害がおこることがあります。それを防ぐために電気工事士法という法律があります。この法律によって、資格を持った人(電気工事士)でなければ、屋内の配線工事をすることはできません。コンセントの増設、エアコン取付のときの配線工事は必ず電気工事士がいる電気工事店にたのむことです。
コンデンサ
コンデンサには電荷を蓄えるという性質とともに、直流を通さず交流を通すという重要な機能があり、電子回路ではさまざまなかたちで利用されています。電子機器に誤動作などを起こすノイズの多くは、周波数の高い交流成分。コンデンサはノイズ対策部品としても不可欠の電子部品です。
コンデンサは絶縁体(空気や誘電体)によって極板が隔てられた構造となっています。直流電流は通さずに、交流電流を通すのです。